December 25, 2020

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 男にとって戦いの場はどこにでもある。目標のために戦う。

 そこで生じる緊張、様々なストレス、昂揚感。

 そんな場面でつい軽口を叩こうとするのがアメリカ人だ。

 ストレスからの解放ということだろうが、映画でなくとも彼らには日常的なことだ。

 その子供っぽさは我々日本人には羨ましくもあり、理解しがたいものでもある。




 緊張からの解放のスタイルを周囲が理解してくれなければ到底通用はしない。

 精神状態が不安定とされるのがオチだろう。

 仲間や友人、対戦相手、ライバルでさえ同じ価値観でなければ成り立たない世界だ。


 それを見ているとおめでたくて、羨ましく感じる映画でもある。

 トム・クルーズは意外と名優であると思う。そんな演技が出来ている。




 男というのは「いっちょやってやるぜ」と、命をわざわざ賭けるところに生きがいを見出す動物かも知れない。

 そう思うと本作品は舞台装置は完璧だ。

 自分にもやれるはず、なんて妙な自信が涌いてくる。


 すべての登場人物が生き生きとして、命の輝きを見る思いがする。 



 対して我々日本人は義に生き、義に死ぬ民族だ。

 その重みを感じ、責任を果たそうとする。

 我々は高揚するばかりではない。命の輝きのその先に破滅という悲哀を感じることが出来る。


 他人の応援もいらないしライバルが同じ土俵に上がってくれることを期待もしない闘い。


 孤独で静かな魂だ。

 求めているものは「今」でもないし結果ですらない。

 彼らとの隔たりは大きいものがあると感じてしまうが、 それが文化と言えばそうなのだけれども。







(12:25)
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